文章にヒントがあります。
「一つ一つの単音…では捉えられない」
つまり
単音を超える存在
そう。
超分節的特徴
です。
よって、答えは1
超分節的特徴についてもっと学びたい方はこちら
超分節的特徴とは?【音節からわかりやすく説明】超分節的特徴の意味 超分節的特徴とは、分節を超えた特徴。1つ1つの音ではなく連続した音の特徴のこと。韻律的特徴ともいいま...www.hamasensei.com2021.07.26日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第5版では、p108に「分節性/二重分節性」がありますので読んでおきましょう。
スポンサーリンク問2の解き方【単音の規範的な調音法で生じる無音区間を含む例】「単音の規範的な調音法で生じる無音区間を含む例」
???
難しい言葉が組み合わさって、なんだかよくわかりません…。
こういうときは、1つ1つの言葉をわかりやすく言い換えます。
単音→1つの音
規範的な→お手本通りの
調音法→破裂音、摩擦音、破擦音とか
無音区間→音がないところ
まとめると以下の通りです。
「1つの音をお手本通りに発音した場合、音がないところがある調音法はどれ」
「調音法」といえば、破裂音・摩擦音・破擦音・鼻音が思い浮かびます。
それぞれを思い出しましょう。
破裂音:調音点を閉鎖して無から解放
摩擦音:調音点を擦るように狭める
破擦音:破裂音+摩擦音
鼻音:調音点を閉鎖しつつ鼻から息を出す。
→破裂音・破擦音は閉鎖しているとき呼気を止めているので音が無い!
→破裂音・破擦音を探せ!
音を知りたいときはローマ字にしよう。
各選択肢をローマ字にして、破裂音・破擦音を探します。
選択肢1
うみumi 母音、鼻音、母音
選択肢2
あかaka 母音、破裂音、母音
選択肢3
にわniwa 鼻音、母音、半母音、母音
選択肢4
ぬまnuma 鼻音、母音、鼻音、母音
よって、答えは2
実際、それぞれの選択肢を発音してみると
選択肢2「あか」だけ、「あ」と「か」の間に区切りがあるのがわかります。「か」を発音する前に力を貯めています。
他の選択肢は区切りなく発音できます。
母音は呼気を止めないので無音区間がありません。
スポンサーリンク問3の解き方【曖昧文の統語構造を分かりやすくする機能をポーズが担っている例】「統語構造」というのは、言葉の順番やセットのことです。
例えば、言葉の順番「昨日、食べたご飯を」は正しくありません。
「昨日、ご飯を食べた」が、日本語の正しい統語構造です。
例えば、言葉のセット「おととい母からもらったメロンを食べた」は
「おとといもらった」のか「おととい食べた」のか
どちらのセットかわかりません。セットも統語構造の問題です。
では各選択肢を見て、実際にポーズを置いてみましょう。
選択肢1
「東京の友達の、お姉さんが遊びにきた」
「友達の」の後にポーズを置くことによって、東京にいるのが友達であることを示しています。
一方
「東京の、友だちのお姉さんが遊びに来た」
「東京の」の後にポーズを置くことによって、東京にいるのが友達ではないことを示しています。この場合は、「東京のお姉さん」で、東京にいるのがお姉さんであることを示しています。
選択肢2
「警官は、必死に逃げる犯人を追いかけた」
「警官は」の後にポーズを置くことによって、必死だったのが犯人であることを示しています。
一方
「警官は必死に、逃げる犯人を追いかけた」
「必死に」の後にポーズを置くことによって、必死だったのが警官であることを示しています。
選択肢3
「昨年あの家を建てた、建築士は引退した」
「建てた」の後にポーズを置くことによって、あの家を建てたのが昨年であることを示しています。
「昨年、あの家を建てた建築士は引退した」
「昨年」の後にポーズを置くことによって、引退したのが昨年であることを示しています。
選択肢4
「この前叔母からもらった桃を、食べた」
「桃を」の後にポーズを置くことによって、「もらった」のが「この前」が指す時点であることを示しています。
「この前、叔母からもらった桃を食べた」
「この前」の後にポーズを置くことによって、「食べた」のが「この前」が指す時点であることを示しています。
よって、答えは2
スポンサーリンク問4の解き方【日本語の共通語のプロソディーの特徴】プロソディーについて詳しくはこちら。
プロソディーとは【日本語教育能力検定試験の対策】プロソディーの意味 プロソディーとは、音をまとめて考えること。韻律(いんりつ)とも(令和3年度日本語教育能力検定試験Ⅰ問...www.hamasensei.com2021.07.28選択肢を見ていきます。
選択肢1
音の高さをピッチといい、音の高さを形にしたものをピッチパターンといいます。
基本的に、呼気の減少に応じてピッチパターンは「へ」の字形になります。正しいです。
選択肢2
アクセントは他の音と比べて高いか低いかなので「火」「日」という1字だけではわかりません。助詞をつけてみましょう。
「火が消えた」高低
「日が暮れた」低高
「火」高低の頭高型
「日」は低高の平板型
アクセントの違いで語の意味を区別することができます。正しいです。
選択肢3
「アクセント核」というのは、下がる前の高い音のことです。
「弟は」のアクセントは「低高高高低」の尾高型
太字がアクセント核です。
見てわかるようにその1つ前の音も「高」になっています。
なので、アクセント核のあるモーラでピッチが大きく上昇するのは誤りです。
選択肢4
疑問文では文末イントネーションを上げます。試験Ⅱの問題2でよく出題されますね。
正しいです。
よって、答えは3
スポンサーリンク問5の解き方【ポーズの入れ方の指導法】ポーズの入れ方の指導法として変なものを消去していけば答えが出ます。
選択肢1
ポーズを一定時間ごとに入れる。例えば5拍ごとに入れると以下のようになります。
「わたしはき、のうネコカ、フェにいきま、した。」
明らかに変です。
選択肢2
ポーズを置いた後は、息を吸うことで呼気が復活しますので、ピッチは自然と上がります。ポーズの後に再び「へ」の字形になります。ピッチが上がらないように指導するのは逆に不自然です
選択肢3
ポーズを助詞の前に入れると以下のようになります。
「わたし、はきのうネコカフェ、に行きました」
明らかに変です。
選択肢4
文と文の間よりも段落と段落の間の方が、大きなまとまりなので、ポーズの長さも長くなります。
よって、答えは4